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日本生活協同組合連合会オフィシャルサイト

2024年08月21日

2024ピースアクションinナガサキを開催しました

 2024年8月7日~8日の2日間、長崎県生協連と日本生協連の共催で「2024ピースアクションinナガサキ」を開催し、全国からオンラインでの参加者を含めのべ約1,400人が参加しました。

 ピースアクションは、戦争・被爆体験の継承や、世界のさまざまな戦争や紛争、基地問題、憲法など、多角的なテーマで平和を考える生協独自の取り組みです。毎年長崎、広島、沖縄で学習講演会や交流会を実施しており、長崎では1978年に生協の独自集会「虹のひろば」を中心にナガサキ行動(2004年から「ピースアクションinナガサキ」に名称変更)が始まり、今年で47回目となります。
 今年は、被爆・戦後80年を前に、次世代への継承を意識し、テクノロジーを用いた平和活動の紹介、平和活動に取り組む若者たちとの企画、生協の若手職員が考案する企画など、合計9企画が行われました。

ミライの平和活動

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 日本生協連とCO・OP PEACE MAPなどの共同研究を行っている東京大学大学院の渡邉英徳教授から、デジタルアーカイブをはじめ、テクノロジーを活用して戦争の記憶を後世に伝えるプロジェクトが紹介されました。本企画は、8月4~8日に長崎市役所で開催された「ミライの平和活動展 in 長崎 〜テクノロジーでつながる世界〜」(日本生協連、渡邉英徳研究室などが主催)の関連企画として実施されました。ゲストとして、スマートフォンのAR(拡張現実)を用いて被爆体験の継承に取り組むKNOW NUKES TOKYO共同代表 中村涼香さんが登壇し、活動についてお話いただきました。

Change Makers ―若者×生協で考える新しい平和活動―

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 次世代に平和への想いを継承していくためのヒントを参加者が得ることを目的に、日本生協連の若手職員が考案した新企画です。核兵器廃絶長崎連絡協議会が主催する人材育成プロジェクトであるナガサキ・ユース代表団の金子真歩さん、小林万葉さんからの講演の後、両名と生協職員が「新しい平和活動」をテーマにディスカッションを行いました。

継承者による二重被爆の証言

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 被爆者の高齢化が進み、被爆当事者から直接話を聴くことが徐々に難しくなるなか、継承者の証言を聴く企画として実施しました。被爆三世の原田小鈴さんに、広島・長崎で被爆した二重被爆者の祖父 山口彊(つとむ)さんの被爆体験をお話いただきました。

虹のひろば

 ピースアクションinナガサキのクライマックスとなるイベントで、オンラインを含め全国から約700人が参加しました。 主催者を代表し、日本生協連代表理事会長 土屋敏夫が、「「79年前のきのこ雲の下の出来事」「被爆地ナガサキの想い」を次世代に継承し、未来をつくる子どもたちが平和な世界でくらせるよう、私たち一人ひとりの行動につなげて、核兵器廃絶に向けた世論を高めていくことが重要です」と挨拶しました。
 来賓として長崎市の鈴木史朗市長、広島市の松井一實市長(ビデオメッセージ)からご挨拶いただいた後、原爆小頭症患者をはじめ被爆者と交流を続ける俳優 斉藤とも子さんの講演、高校生平和大使の活動報告、子ども平和会議(※)のアピール文発表、地元小学生によるコーラスなどが行われました。

※子ども平和会議は、ピースアクションinナガサキ、ヒロシマの合同企画で、子どもたちが事前学習やワークショップに参加し、平和について一緒に学び、考える企画です。今年は8月4日に広島市内で行われ、13都府県から小学生~高校生まで55人(オンライン含む)が参加しました。

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鈴木史朗長崎市長による来賓挨拶
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松井一實広島市長によるビデオメッセージ
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俳優 斉藤とも子さんの講演
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子ども平和会議のアピール文発表

<代表理事会長 土屋敏夫挨拶(抜粋)>
 地震や異常気象など、避け難い自然災害には、防災・減災の日常的な準備と、助け合いの災害支援が、たいへん重要です。一方、戦争という殺戮と破壊、人権侵害は、人類が人の手で引き起こす悲劇です。今を生きる人間の手で、これを押しとどめることが必要であり、粘り強く、平和を希求し、行動に起こすことが、求められています。 私たち生協の仲間は「ふたたび被爆者をつくらない」、「地球上から核兵器をなくしたい」という戦争・被爆体験者の思いを受け止めて、核兵器廃絶、そして平和な社会の実現のために、ピースアクションの様々な活動を繰り広げています。本日のこの「虹のひろば」も、そうした活動の一つであります。
 今回は全国の生協から寄せられた募金を使って製作された、国連原爆展パネルを、長崎で初めて展示し、被爆者や市民の核兵器廃絶への強い思いを広く伝えました。
 改めて、「平和」について深く考え、「79年前のきのこ雲の下の出来事」「被爆地ナガサキの想い」を次世代に継承し、未来をつくる子どもたちが平和な世界でくらせるよう、私たち一人ひとりの行動につなげて、核兵器廃絶に向けた世論を高めていくことが重要です。